任意売却の相談は任意売却相談室へ!任意売却の相談を受け付けています。 住宅ローン延滞・滞納・破綻、自己破産、競売通知が来た、等のお悩みはぜひご相談ください。

区分所有法2



スポンサードリンク



区分所有法2

区分所有法 第32条(公正証書による規約の設定)

マンション管理規約は原則マンションの区分所有者の集会で決議し決定すべきものですが、分譲当初において、管理組合運営が出来ない状況では以下の特例が認められています。

マンションを最初に専有部分全部を所有する者(マンション分譲業者等)は単独でも規約が定められのは次のとおりです。

①規約共用部分の定め・・マンションの建物の部分及び附属の建物は、規約により共用部分とすることが出来る。

②規約敷地の定め・・マンションが所在する土地と一体として管理する庭、通路、その他の土地は規約によりマンションの敷地とすることが出来ます。

③専有部分と敷地利用権の分離処分を許可する定め・・原則マンションの敷地利用権は分離処分できませんが、規約により特例が認められます。

④敷地利用権の割合に関する定め・・マンションの専有部分に係る敷地利用権の割合を規約で異なる割合が定められます。

 

(公正証書による規約の設定)
第三十二条  最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により、第四条第二項、第五条第一項並びに第二十二条第一項ただし書及び第二項ただし書(これらの規定を同条第三項において準用する場合を含む。)の規約を設定することができる。

スポンサードリンク

区分所有法 第33条(規約の保管及び閲覧)

マンションでの規約は管理組合の管理者が保管しなければなりません。マンションの管理者が定めれれていない場合にはマンションを使用している区分所有者又はその代理人で規約又は集会で決められた者が保管しなければなりません。

マンション管理規約は、利害関係者の請求があった時は規約の閲覧を拒むことは出来ません。但し規約の謄写までの請求権はありませんので、原則拒むことは出来ます。(判例)

 

(規約の保管及び閲覧)
第三十三条  規約は、管理者が保管しなければならない。ただし、管理者がないときは、建物を使用している区分所有者又はその代理人で規約又は集会の決議で定めるものが保管しなければならない。

2  前項の規定により規約を保管する者は、利害関係人の請求があつたときは、正当な理由がある場合を除いて、規約の閲覧(規約が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報の内容を法務省令で定める方法により表示したものの当該規約の保管場所における閲覧)を拒んではならない。

3  規約の保管場所は、建物内の見やすい場所に掲示しなければならない。

区分所有法 第34条(集会の招集)

マンションの集会(総会)は最高の意思決定機関です。集会はマンション管理者が毎年1回必ず招集しなければなりません。

マンション区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有す場合には、管理者に対して集会の招集を請求することが出来ます。

尚、任意売却で区分所有者の延滞管理費の免除を行うかどうかの決定はこの総会で決議しなければなりません。管理費はマンション組合の財産ですから、免除することは処分行為に該当し、民法の適用となり原則マンション組合員の全員の承諾が必要となります。

 

(集会の招集)
第三十四条  集会は、管理者が招集する。

2  管理者は、少なくとも毎年一回集会を招集しなければならない。

3  区分所有者の五分の一以上で議決権の五分の一以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる。

4  前項の規定による請求がされた場合において、二週間以内にその請求の日から四週間以内の日を会日とする集会の招集の通知が発せられなかつたときは、その請求をした区分所有者は、集会を招集することができる。

5  管理者がないときは、区分所有者の五分の一以上で議決権の五分の一以上を有するものは、集会を招集することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる。

区分所有法 第35条(招集の通知)

マンション管理者は、集会の開催通知を1週間前(標準管理規約では2週間)に、会議の目的を示して各区分所有者に通知しなければなりません。

以下に示す重要な議題を含む場合には「議案の要領」を併せて通知しなければなりません。

①共用部分の重大変更

②規約の設定、変更、廃止

③建物の一部が大規模滅失した場合の復旧

④建物の建て替え

⑤団地規約の設定の特例

⑥団地内建物の一括立て替え決議

注・・「議案の要領」とは、事前に賛否の検討が可能な程度に具体的内容が明らかであることを要する。(東京 高裁 判例 平成7年12月18日)

 

(招集の通知)
第三十五条  集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。

2  専有部分が数人の共有に属するときは、前項の通知は、第四十条の規定により定められた議決権を行使すべき者(その者がないときは、共有者の一人)にすれば足りる。

3  第一項の通知は、区分所有者が管理者に対して通知を受けるべき場所を通知したときはその場所に、これを通知しなかつたときは区分所有者の所有する専有部分が所在する場所にあててすれば足りる。この場合には、同項の通知は、通常それが到達すべき時に到達したものとみなす。

4  建物内に住所を有する区分所有者又は前項の通知を受けるべき場所を通知しない区分所有者に対する第一項の通知は、規約に特別の定めがあるときは、建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。この場合には、同項の通知は、その掲示をした時に到達したものとみなす。

5  第一項の通知をする場合において、会議の目的たる事項が第十七条第一項、第三十一条第一項、第六十一条第五項、第六十二条第一項、第六十八条第一項又は第六十九条第七項に規定する決議事項であるときは、その議案の要領をも通知しなければならない。

区分所有法 第36条(招集手続の省略)第37条(決議事項の制限)

マンション区分所有者全員が一堂に会して、同意がある場合には招集手続きは省略できます。これは比較的小規模なマンションが考えられます。

また、集会においての決議は、前もってあらかじめ通知した議案のみ、決議することが出来ます。

 

(招集手続の省略)
第三十六条  集会は、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができる。

 

(決議事項の制限)
第三十七条  集会においては、第三十五条の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議をすることができる。

2  前項の規定は、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項を除いて、規約で別段の定めをすることを妨げない。

3  前二項の規定は、前条の規定による集会には適用しない。

区分所有法 第38条(議決権)第39条(議事)

マンション 区分所有者の議決権は専有部分の床面積の割合になります。規約において別段の定めが可能です。(区分所有法では壁の内側、標準管理規約では壁心では測った面積)

マンション集会の議事はマンション区分所有者及び同議決権の各過半数で決します。規約で別段の定めが可能です。

 

(議決権)
第三十八条  各区分所有者の議決権は、規約に別段の定めがない限り、第十四条に定める割合による。

 

(議事)
第三十九条  集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各過半数で決する。

2  議決権は、書面で、又は代理人によつて行使することができる。

3  区分所有者は、規約又は集会の決議により、前項の規定による書面による議決権の行使に代えて、電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)によつて議決権を行使することができる。

区分所有法 第40条(議決権行使者の指定)第41条(議長)

マンションでは共有しているケースがありますが、議決権者は共有者の一人を定め、共有者の代表として決議することになります。

マンション集会においては、原則(別段の定めがない場合には)管理者又は、集会を招集した区分所有者が議長を務めます。

 

(議決権行使者の指定)
第四十条  専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、議決権を行使すべき者一人を定めなければならない。

 

(議長)
第四十一条  集会においては、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、管理者又は集会を招集した区分所有者の一人が議長となる。

区分所有法 第42条(議事録)

議長は、マンションの集会(総会)の議事録を作成しなければなりません。議事の経過の要領及びその結果を記載記録(書面又は電磁的記録)しなければなりません。

これらの証拠として議長及び集会に出席したマンション区分所有者2名の署名押印が必要です。

 

(議事録)
第四十二条  集会の議事については、議長は、書面又は電磁的記録により、議事録を作成しなければならない。

2  議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しなければならない。

3  前項の場合において、議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の二人がこれに署名押印しなければならない。

4  第二項の場合において、議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報については、議長及び集会に出席した区分所有者の二人が行う法務省令で定める署名押印に代わる措置を執らなければならない。

5  第三十三条の規定は、議事録について準用する。

区分所有法 第43条(事務の報告) 第44条(占有者の意見陳述権)

マンションの管理者は毎年一回一定の時期に集会を開催し、マンション管理の事務に関する報告をしなければなりません。

マンション区分所有者の承諾を得て専有部分を賃貸等している占有者は、会議の事項に利害関係がある場合は、集会に出席して意見を述べることが出来ます。但し議決はありません。

 

(事務の報告)
第四十三条  管理者は、集会において、毎年一回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない。

(占有者の意見陳述権)

第四十四条  区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して意見を述べることができる。

2  前項に規定する場合には、集会を招集する者は、第三十五条の規定により招集の通知を発した後遅滞なく、集会の日時、場所及び会議の目的たる事項を建物内の見やすい場所に掲示しなければならない。

区分所有法 第45条(書面又は電磁的方法による決議)

マンション区分所有法、又は規約で集会による決議する必要が求められる事項でも、区分所有者全員の承諾がある場合には、書面又は電磁的方法で決議することが出来ます。

 

(書面又は電磁的方法による決議)
第四十五条  この法律又は規約により集会において決議をすべき場合において、区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる。ただし、電磁的方法による決議に係る区分所有者の承諾については、法務省令で定めるところによらなければならない。

2  この法律又は規約により集会において決議すべきものとされた事項については、区分所有者全員の書面又は電磁的方法による合意があつたときは、書面又は電磁的方法による決議があつたものとみなす。

3  この法律又は規約により集会において決議すべきものとされた事項についての書面又は電磁的方法による決議は、集会の決議と同一の効力を有する。

4  第三十三条の規定は、書面又は電磁的方法による決議に係る書面並びに第一項及び第二項の電磁的方法が行われる場合に当該電磁的方法により作成される電磁的記録について準用する。

5  集会に関する規定は、書面又は電磁的方法による決議について準用する。

区分所有法 第46条(規約及び集会の決議の効力)

マンション集会決議の効力は、全区分所有者、特定承継人(通常の売買又は任意売却競売によりマンション専有部分を取得した者)、占有者にも及びます。

占有者(合法的に賃貸等で借りている者)は、建物又はその敷地、附属建物の使用方法に限定されます。

 

(規約及び集会の決議の効力)
第四十六条  規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生ずる。

2  占有者は、建物又はその敷地若しくは附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。

区分所有法 第47条(管理組合法人成立等)

マンション管理組合法人はマンション区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会決議、登記の手続きをもってマンション管理組合法人となります。

 

(成立等)
第四十七条  第三条に規定する団体は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて法人となる。

2  前項の規定による法人は、管理組合法人と称する。

3  この法律に規定するもののほか、管理組合法人の登記に関して必要な事項は、政令で定める。

4  管理組合法人に関して登記すべき事項は、登記した後でなければ、第三者に対抗することができない。

5  管理組合法人の成立前の集会の決議、規約及び管理者の職務の範囲内の行為は、管理組合法人につき効力を生ずる。

6  管理組合法人は、その事務に関し、区分所有者を代理する。第十八条第四項(第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。

7  管理組合法人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

8  管理組合法人は、規約又は集会の決議により、その事務(第六項後段に規定する事項を含む。)に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。

9  管理組合法人は、前項の規約により原告又は被告となつたときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合においては、第三十五条第二項から第四項までの規定を準用する。

10  一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (平成十八年法律第四十八号)第四条 及び第七十八条 の規定は管理組合法人に、破産法 (平成十六年法律第七十五号)第十六条第二項 の規定は存立中の管理組合法人に準用する。

11  第四節及び第三十三条第一項ただし書(第四十二条第五項及び第四十五条第四項において準用する場合を含む。)の規定は、管理組合法人には、適用しない。

12  管理組合法人について、第三十三条第一項本文(第四十二条第五項及び第四十五条第四項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定を適用する場合には第三十三条第一項本文中「管理者が」とあるのは「理事が管理組合法人の事務所において」と、第三十四条第一項から第三項まで及び第五項、第三十五条第三項、第四十一条並びに第四十三条の規定を適用する場合にはこれらの規定中「管理者」とあるのは「理事」とする。

13  管理組合法人は、法人税法 (昭和四十年法律第三十四号)その他法人税に関する法令の規定の適用については、同法第二条第六号 に規定する公益法人等とみなす。この場合において、同法第三十七条 の規定を適用する場合には同条第四項 中「公益法人等(」とあるのは「公益法人等(管理組合法人並びに」と、同法第六十六条 の規定を適用する場合には同条第一項 及び第二項 中「普通法人」とあるのは「普通法人(管理組合法人を含む。)」と、同条第三項 中「公益法人等(」とあるのは「公益法人等(管理組合法人及び」とする。

14  管理組合法人は、消費税法 (昭和六十三年法律第百八号)その他消費税に関する法令の規定の適用については、同法 別表第三に掲げる法人とみなす。

区分所有法 第48条(名称) 第49条(財産目録及び区分所有者名簿)

マンション管理組合は、法人成りした管理組合法人以外はこの名称を用いてはなりません。

法人化したマンション管理組合は財産目録及び区分所有者名簿を備え置きその変更があるごとに修正しなければなりません。

 

(名称)
第四十八条  管理組合法人は、その名称中に管理組合法人という文字を用いなければならない。

2  管理組合法人でないものは、その名称中に管理組合法人という文字を用いてはならない。

(財産目録及び区分所有者名簿)
第四十八条の二  管理組合法人は、設立の時及び毎年一月から三月までの間に財産目録を作成し、常にこれをその主たる事務所に備え置かなければならない。ただし、特に事業年度を設けるものは、設立の時及び毎事業年度の終了の時に財産目録を作成しなければならない。

2  管理組合法人は、区分所有者名簿を備え置き、区分所有者の変更があるごとに必要な変更を加えなければならない。

区分所有法 第49条(理事)

マンション管理組合法人には、その法人を代表する理事を必ず選任しなければなりません。理事が数人ある場合には、理事の過半数で事務を決定することになります。尚、規約で別段の定めが出来ます。

区分所有者をマンション管理組合法人が代理し、理事が管理組合法人を代表することになります。また、理事が複数人いる場合には各理事が法人を代表しますが、規約又は集会の決議で代表すべき理事を定めることもできます。

 

(理事)
第四十九条  管理組合法人には、理事を置かなければならない。

2  理事が数人ある場合において、規約に別段の定めがないときは、管理組合法人の事務は、理事の過半数で決する。

3  理事は、管理組合法人を代表する。

4  理事が数人あるときは、各自管理組合法人を代表する。

5  前項の規定は、規約若しくは集会の決議によつて、管理組合法人を代表すべき理事を定め、若しくは数人の理事が共同して管理組合法人を代表すべきことを定め、又は規約の定めに基づき理事の互選によつて管理組合法人を代表すべき理事を定めることを妨げない。

6  理事の任期は、二年とする。ただし、規約で三年以内において別段の期間を定めたときは、その期間とする。

7  理事が欠けた場合又は規約で定めた理事の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した理事は、新たに選任された理事(第四十九条の四第一項の仮理事を含む。)が就任するまで、なおその職務を行う。

8  第二十五条の規定は、理事に準用する。

(理事の代理権)
第四十九条の二  理事の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

(理事の代理行為の委任)
第四十九条の三  理事は、規約又は集会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。

(仮理事)
第四十九条の四  理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、仮理事を選任しなければならない。

2  仮理事の選任に関する事件は、管理組合法人の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

区分所有法 第50条(監事)

マンション管理組合法人には必ず「監事」を選任しなければなりません。

マンション管理組合法人では、行政上の監督されることはありませんので、自主的な法人の財産管理、業務上の監査をする機関が必要になるからです。

 

(監事)
第五十条  管理組合法人には、監事を置かなければならない。

2  監事は、理事又は管理組合法人の使用人と兼ねてはならない。

3  監事の職務は、次のとおりとする。

一  管理組合法人の財産の状況を監査すること。

二  理事の業務の執行の状況を監査すること。

三  財産の状況又は業務の執行について、法令若しくは規約に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、集会に報告をすること。

四  前号の報告をするため必要があるときは、集会を招集すること。

4  第二十五条第四十九条第六項及び第七項並びに前条の規定は、監事に準用する。

区分所有法 第51条(監事の代表権) 第52条(事務の執行)

マンション管理組合法人と理事との利益が相反する指向については、監事がマンション管理組合法人を代表することになります。

 

(監事の代表権)
第五十一条  管理組合法人と理事との利益が相反する事項については、監事が管理組合法人を代表する。

(事務の執行)
第五十二条  管理組合法人の事務は、この法律に定めるもののほか、すべて集会の決議によつて行う。ただし、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項及び第五十七条第二項に規定する事項を除いて、規約で、理事その他の役員が決するものとすることができる。

2  前項の規定にかかわらず、保存行為は、理事が決することができる。

区分所有法 第53条(区分所有者の責任) 第54条(特定承継人の責任)

マンション管理組合法人がその財産をもって、その債務を完済することが出来ない負債を抱えてしまった場合には、マンション区分所有者はその持ち分に応じてその債務弁済の責めを負います。この返済負担割合を北区で別段の定めをすることもできます。

マンション区分所有者が任意売却、売買、競売等での特定承継人へ所有権移転した場合でも、そのマンション管理組合の債務はその特定承継人も負うことになります。

 

(区分所有者の責任)
第五十三条  管理組合法人の財産をもつてその債務を完済することができないときは、区分所有者は、第十四条に定める割合と同一の割合で、その債務の弁済の責めに任ずる。ただし、第二十九条第一項ただし書に規定する負担の割合が定められているときは、その割合による。

2  管理組合法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときも、前項と同様とする。

3  前項の規定は、区分所有者が管理組合法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、適用しない。

(特定承継人の責任)
第五十四条  区分所有者の特定承継人は、その承継前に生じた管理組合法人の債務についても、その区分所有者が前条の規定により負う責任と同一の責任を負う。

区分所有法 第55条(解散)他

マンション管理組合法人は①建物共用部分の滅失、②建物の専有部分が消滅、③集会の決議によって解散します。

解散の決議は区分所有者及び議決権の4分の3で可決します。

 

(解散)
第五十五条  管理組合法人は、次の事由によつて解散する。

一  建物(一部共用部分を共用すべき区分所有者で構成する管理組合法人にあつては、その共用部分)の全部の滅失

二  建物に専有部分がなくなつたこと。

三  集会の決議

2  前項第三号の決議は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数でする。

(清算中の管理組合法人の能力)
第五十五条の二  解散した管理組合法人は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。

(清算人)
第五十五条の三  管理組合法人が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、理事がその清算人となる。ただし、規約に別段の定めがあるとき、又は集会において理事以外の者を選任したときは、この限りでない。

(裁判所による清算人の選任)
第五十五条の四  前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。

(清算人の解任)
第五十五条の五  重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。

(清算人の職務及び権限)
第五十五条の六  清算人の職務は、次のとおりとする。

一  現務の結了

二  債権の取立て及び債務の弁済

三  残余財産の引渡し

2  清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。

(債権の申出の催告等)
第五十五条の七  清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二月を下ることができない。

2  前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。

3  清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。

4  第一項の公告は、官報に掲載してする。

(期間経過後の債権の申出)
第五十五条の八  前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、管理組合法人の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。

(清算中の管理組合法人についての破産手続の開始)
第五十五条の九  清算中に管理組合法人の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。

2  清算人は、清算中の管理組合法人が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。

3  前項に規定する場合において、清算中の管理組合法人が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。

4  第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。

区分所有法 第56条(残余財産の帰属)他

マンション管理組合法人が解散した場合には、残余財産は専有面積の割合に応じた割合で各区分所有者に帰属します。

 

(残余財産の帰属)
第五十六条  解散した管理組合法人の財産は、規約に別段の定めがある場合を除いて、第十四条に定める割合と同一の割合で各区分所有者に帰属する。

(裁判所による監督)
第五十六条の二  管理組合法人の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。

2  裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。

(解散及び清算の監督等に関する事件の管轄)
第五十六条の三  管理組合法人の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

(不服申立ての制限)
第五十六条の四  清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。

(裁判所の選任する清算人の報酬)
第五十六条の五  裁判所は、第五十五条の四の規定により清算人を選任した場合には、管理組合法人が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人及び監事の陳述を聴かなければならない。

第五十六条の六  削除

(検査役の選任)
第五十六条の七  裁判所は、管理組合法人の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。

2  第五十六条の四及び第五十六条の五の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、同条中「清算人及び監事」とあるのは、「管理組合法人及び検査役」と読み替えるものとする。

区分所有(マンション)法57条1項 違反行為停止等の請求(裁判外)

マンションの区分所有者・占有者が共同の利益に反する行為をした場合、または、その恐れがある場合、違反者に対して、管理組合は以下の請求権を行使できます。

①違反行為の停止

②違反行為結果の除去

③違反行為を予防するための措置

「共同の利益に反する行為」とは、マンションの区分所有者は建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用することとされています。(区分所有法第6条

区分所有(マンション)法58条1項 専有部分の使用禁止の請求

マンションの共同の利益に反する行為をした者に対して、違反行為停止請求で効果がなく、有害行為の除去、共同の利益が維持できない場合は、違反行為区分所有者を建物内から一定期間排除できます。これを専有部分の使用禁止請求といいます。

請求要件

マンションの区分所有者が、共同の利益に反する行為をした、またはその恐れがある。

②行為によるマンションの区分所有者の共同生活に著しい障害がある。

③義務違反者にたいして行為停止請求を行っても十分でない。

 

▲このページのトップに戻る

区分所有(マンション)法第59条 区分所有権の競売請求

区分所有法第6条に規定するマンションの区分所有者全体の①「建物の保存に有害な行為」、②建物の管理又は使用に関して区分所有者の「共同の利益に反する」行為を行った場合は、集会の決議でそのマンションの区分所有者のマンション区分所有権の競売を請求することが出来ます。

 

第五十七条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る区分所有者の区分所有権及び敷地利用権の競売を請求することができる。

2 第五十七条第三項の規定は前項の訴えの提起に、前条第二項及び第三項の規定は前項の決議に準用する。

  第一項の規定による判決に基づく競売の申立ては、その判決が確定した日から六月を経過したときは、することができない。

  前項の競売においては、競売を申し立てられた区分所有者又はその者の計算において買い受けようとする者は、買受けの申出をすることができない。

区分所有(マンション)法60条1項 占有者に対する引き渡し請求

マンションの占有者が共同の利益に反する行為をし、またはその恐れがある場合、その行為がマンション区分所有者の共同の生活を著しく害し、他の手段では、その障害を除去できず、マンション区分所有者の共同の生活の維持が困難である場合、マンション管理組合は訴えにより以下の行為を請求できます。

①マンション占有者が占有するマンション専有部分の使用または収益を目的とする契約の解除

②マンション専有部分の引き渡し請求

尚、マンション賃貸人とマンション賃借人双方に共同被告として訴えの提起をする必要があります。
スポンサードリンク


PAGETOP
Copyright © 任意売却相談室 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.