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リスケジュールとは

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リスケジュール注意点

銀行および住宅金融支援機構では、住宅ローンの支払いに困った方に対して、支払い方法などを弾力的に対応を勧めています。支払いができなくなる前に相談してみてください。

銀行がリスケジュール(リスケ)の申請を受けますと、検討基準は各銀行により違いがありますが、申請者の現在の状況、将来の見通し、資産の状況、などを検討し総合的に判断します。

リスケジュール判断基準①
「本当に支払えないのか」

リスケジュール判断基準②
「減額して支払いが確実に行われるか」

リスケジュール判断基準③
「ほかの借りている金融機関の承諾があるのか」

など具体性が必要です。

たとえば

①で、収入が減少した場合にそれ相応の生活費で生活を切り詰めているか?無駄をどれほど省いたかなど、銀行の担当者に提出する返済条件変更申請書に具体的な数字を示してわかりやすくします。

②現在失業していても、半年後確実に就職できる旨説明できるもの。銀行にとっては、リスケに応じた後に返済が滞ってしまっては意味がないことになりますので確実に支払えることが分かるものでなければなりません。

③住宅ローンを複数社で借りている場合の同時並行でリスケをお願いする旨が分かるもの。

一度交わした契約を変更することは、どのような事情があってもお願いする方に分がありません。いやなことですが平身低頭にお願いするしかありません。

リスケジュール(支払い条件の変更)

マンションを手放すことなく住み続けるには、銀行に支払いの条件を変更をしてもらいます。

支払い条件変更は契約の変更ですから、口頭だけでなく、現在の収支状況などの解るものを用意して、今後の見込、計画を書面にして、担当者が書類作成しやすいようにしっかりと作成したいところです。

住宅金融支援機構(住宅金融公庫)の場合は、お客様の状況に応じて

リスケジュールAタイプ・・・不況で収入が大幅に減って、返済が大変になった 返済期間の延長

リスケジュールBタイプ・・・しばらくの間、返済額を減らして返済したい 一定期間の返済額の減額

リスケジュールCタイプ・・・ボーナス返済が負担になっている ボーナス返済分の変更

の3タイプがあります。または組み合わせて申請することができます。

住宅金融支援機構における住宅ローンタイプ別リスケジュール

リスケジュールAタイプ

要件としては

①最近の不況による倒産などの勤務先等の事情により返済が困難になった方で、

②返済変更後返済を継続できる方

③以下のいずれかに該当する方
●年収倍率が4倍以下 (年収/住宅金融支援機構年間返済額)

  • 月収 (世帯人数X64000円)以下  例えば4人家族でX64000円=256,000円
  • 収入減少率が20%を超える方で、返済負担率(年収に対する住宅ローンの返済額)が下表以下
年収 300万円未満 300万円以上400万円未満 400万円以上700万円未満 700万円以上
返済負担率 30パーセント 35パーセント 40パーセント 45パーセント

①~③すべてに該当する方が対象となり

返済年数を15年延長することにより支払額を軽減されます。

ただし、当然ですが毎月の返済額は少なくなりますが、返済期間が延びるので総返済額は増えます。

さらに、失業中または年収減収が20パーセントを超える場合はさらに

元金のお支払いを一時休止し、利息のみをお支払いいただく期間(最長3年)の設定

ができます。

 

リスケジュールBタイプ(一定期間返済額を減額)

お子様の進学による教育費、入院による医療費など一定期間支出の増加が見込まれる場合、お客様とご相談させていただいた期間内において、ご返済額を減らすことができます。

 

リスケジュールCタイプ(ボーナス返済の変更)

「不況の影響でボーナス支給額が減少したため、ボーナス返済月の返済が難しい。」 「毎月分に上乗せして、分割してなら返済はできるのに」というお客様については、次のように毎月・ボーナス月返済額の内訳変更やボーナス返済の取り止めを行うことも可能です

 

費用はAについては無料となりますがB・Cについては5,250円要します。

住宅金融支援機構HPより最新の情報を確認してください)

住宅金融支援機構のリスケジュール実施状況

平成24年2月1日に住宅金融支援機構がリスケジュール実施状況を公表致しました。

会社の倒産、失業などの急激な社会的な状況の変化で生活及び、住宅ローンの返済が困難になった人への対応した状況です。
期間(H21.12.4~H23.12.31)
貸付の条件変更等の申し込みを受けた貸付債権の件数・金額  62,897件  807,287(百万円)
内、実行に係る貸付債権の件数・金額                  44,949件  578,125(百万円)
リスケジュールに応じた割合は71.5%(実行ベース)でした。実質2年間で44、949件、1年間で22,475件ということになります。

モラトリアム法

中小企業金融円滑化法(モラトリアム法)に基づく貸付条件の変更等の状況について金融庁より発表になりました。(2011年12月13日)

  • 債務者が中小企業者の場合、申し込み2,456,633件に対して実行が2,254,760件、実行率91.8%
  • 債務者が住宅購入資金借入者の場合、申し込み213,335件、実行167,034件、実行率78.3%との発表がありました。

このモラトリアム法により、銀行は資料上、リスケジュール等に積極的であるようにも見えます。しかし、これは申し込みを受け付けた件数が分母であり、おそらくは事前相談等、受け付け前に断ったものはいっていないものと思います。このモラトリアム法は、一部の方から、問題を先送りするだけではないか、という批判もあります。

しかし、先行き安定収入が見込める場合、又は何らかの理由で一時的な資金ショートであるならば有効な手立てですので、是非申し込みをしたいものです。そのためにも早めに銀行に相談しましょう。複数の借入金を一本にして返済額を少なくする。または、返済金額の一部削減、据え置きしてもらうようお願いするわけですが、その前に十分な返済計画を立てます。まず、無駄なものを処分、生命保険、ゴルフ会員権、自動車、とことん切り詰めた努力が判るようにしましょう。 銀行の担当者が、上にあげる書類が書きやすいような計画書、資料等そろえ真剣に説明しましょう。誰しも余計な仕事はしたくないですしね。どんな事情があっても、約束をたがえるのはこちらですから。

リスケジュールをお願いする場合は、くれぐれも返済を滞る前に相談してください。

2014年11月24日金融庁報道発表

モラトリアム法施行より2014年9月末時点の貸付条件等変更の発表がありました。それによりますと、

申し込み件数(金額) 実行件数(金額) 実行率
中小企業 3、698、079件(102兆1,703億) 3,437,155(95兆7,391億) 92.9%
個人住宅融資 286,456件(4兆4,326億) 230,668件(3兆5、965億) 80.5%
合計 3,984,535件(106兆6,029億) 3,667,823件(99兆3,356億)

金融庁資料より作成

住宅ローン貸付残高は約175兆円のうち、4兆4、326億円が返済条件変更申請があった勘定になります。率にして約2.5%になります。

中小零細企業に至っては貸付残高約240兆円のうち、102兆円、率にして42.5パーセントにも及んでいます。

12月26日、麻生財務・金融相は金融円滑化法の延長は基本的にはしない旨の表明を致しましたが、2015年3月は刻々と近づいています。(この記事は2014年作成)

 

中小企業金融円滑化法の施行をふまえた取組体制の強化

中小企業金融円滑化法(モラトリアム法)の施行により住宅金融支援機構は住宅ローンの返済が困難になった方にとってのセーフティーネットの役割を果たすべく適切に対応し、取り組みを強化しています。

取組方針
住宅ローン等の返済が困難となったお客様にとってのセーフティネットとしての役割を十分認識し、引き続き返済相談、返済方法変更に取り組みます。
返済方法変更の適用に当たっては、お客様のその後の返済継続が可能となるよう、返済計画に十分配慮します。
返済方法変更に伴いお客様の総支払額が増加すること等、返済方法変更の内容について、お客様に十分にご説明します

以上3点としています。

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